各部署の概要
リハビリテーション科
理学療法・作業療法・言語聴覚療法にたずさわる総勢20名のスタッフは、スタッフルームを1つとすることで常に患者様の情報の交換が行える環境となっており、縦割りのリハビリではなく総合的なリハビリを提供することを目標にしています。
新規患者様の入院時には多職種合同にてカンファレンスが行われます。私たちリハビリスタッフ一同は有意義な入院生活をお過ごし頂けるよう各種レクリエーションも取り入れながら、機能の維持向上を図り、各々の患者様に適したリハビリテーションを提供していきます。
理学療法
理学療法とは、ケガや病気の人に対しリハビリテーションを実施し、身体機能にアプローチを行う治療法です。主に関節可動域訓練や歩行訓練等その患者様に必要な治療プログラムを立案し実施しています。病棟内やリハビリルームにて訓練を実施し、日常生活における自立度の向上や生活の質の向上を目指しています。また外来の患者様に対しては、必要に応じて針灸・マッサージ等の物理療法も実施しています。
作業療法
集団活動としての作業療法は、見当識への働きかけ、生活リズムの改善、身体機能の維持・向上などを目標に、朝の体操、歌の会、ゲーム、上映会などを行います。個別活動では、計算や塗り絵などを取り入れています。離床が難しい患者様にはベッドサイドで音楽やマッサージなどを行っています。入院生活においても、患者様が生き生きとした豊かな毎日が送れるよう援助しています。
言語聴覚療法
様々な疾患や加齢により、食べるための力(嚥下機能)が弱くなってしまった患者様に対して少しでも長く安全に食べ続けられるよう、嚥下造影検査を行い、嚥下機能訓練、食形態や姿勢の調整等行っています。また構音障害の患者様には、言語訓練や発音の訓練を行い、コミュニケーションの際の注意点や工夫を病棟職員と共有することで会話のある生活が送られるよう支援しています。
ライフセラピスト(LT)室
創立者の発案により開院当初から、入院患者様の生活の質(QOL)の向上を図るために、独立したセクションとして、LT室を設けています。
メンバーは臨床心理、美術などの過程を学んだ専門家で構成されており、ライフセラピスト(LT)と呼びます。
認知症予防、緩和ケアの視点も踏まえて、患者様の気持ちにより沿い、その人らしく生きるための援助を行っています。
具体的には、臨床動作法、回想法、感ドラマ、書道、生け花などの活動のほか、病状上ベッドの上での生活を余儀なくされている患者様の元に赴き、様々な働きかけを行うベッドサイドケアなどを行っています。
少しでも患者様の笑顔が増え、表情が豊かになる姿を引き出せるよう、一人一人に合わせた働きかけを大切にしています。
- 感ドラマにご興味のある方ばご覧ください。
中島健一 新所沢清和病院LT室編著 2015
認知症高齢者の心理劇「感ドラマ」-動作理論に基づく支援-
ミネルヴァ書房
薬剤部
当院では、外来患者様の調剤(95%以上は院内処方)と入院患者様の調剤を行っております。
入院患者様は基礎疾患を併せ持つご高齢の方が多くを占めるため、高齢者にとって安全な薬物療法を常に考え調剤しています。
自動錠剤分包機を使用していますので、入院患者様とご希望の外来患者様の調剤は全て一包化してお渡ししています。また散剤においても全自動分割分包機を使用していますので、きめ細かい用量の調剤も行うことができます。
嚥下障害を認める方に対しては、錠剤を粉砕しての調剤も行っています。粉砕することによる医薬品としての品質上の安定性や治療効果および副作用発現などの影響を考慮しながら安全な処方に努めています。
また各種委員会にも参加し、患者様の医療安全のために薬剤師としてできることを幅広く考え行動できるよう心掛けています。(医療安全管理委員会・感染予防対策委員会・感染制御チーム・災害対策委員会等)
栄養課
当院の栄養課は、直営で食事を提供しています。管理栄養士、栄養士、調理師、調理補助が在籍しており、患者様に安心・安全な食事を提供できるよう日々取り組んでいます。
給食管理
食事内容に合わせた献立作成や、日々の安全な食事提供はもちろん、長期の入院生活の患者様にとって食事が「楽しみ」となるように工夫しています。食事から四季を感じ取っていただけるよう行事食は月1回実施し、季節に応じた食材や献立内容を取り入れています。また、15時におやつを提供しており、「焼き菓子系」と「ゼリー系」を食形態により選択することができます。「ゼリー系」は全て当院で手作りしており、豊富な種類を提供しています。患者様のお誕生日には、ムース系の誕生日ケーキ、ジュース、バースデイカードをご用意しています。
さらに定期的に患者様へ嗜好調査を実施し、その結果を基に検討を行い、多彩な献立が提供できるようサービスの向上に努めています。
栄養管理
個々の患者様に合わせた栄養量の算出や栄養評価を行い、その評価に基づいた栄養管理を実施しています。患者様の栄養状態、嚥下状態を把握し、よりよい食事内容を他職種と検討し、個別対応も行っています。嚥下状態や全身状態の悪化等で摂取量が低下した患者様に対しては、低栄養が防止できるよう食形態や成分の検討をしています。
食事の紹介
患者様の栄養状態、咀嚼、嚥下状態により個々に応じた食種を提供しています。
常食(普通の食事)
栄養バランスだけではなく味付けも考慮しています。
ミキサー食
常食をミキサーにかけ提供しています。
やわらか食
「きざみ食」の代わりとなる食種です。安全に召し上がっていただくために、肉や魚は潰しやすく加工された食材を使用し、野菜は柔らかく煮て提供しています。
ソフト食
「咀嚼、嚥下機能が低下した患者様向けの食種です。主食と一部副食は当院で用意していますが、主菜、副菜は完全調理済み食品を使用しています。
プチ食
ソフト食をベースとした食種になります。少量で栄養を効率良く摂取できるように、主菜、副菜はソフト食の半量提供とし、副食に高栄養の甘いメニューを取り入れています。
高カロリー食
嚥下障害や全身状態の悪化等で摂取量が極端に低下した患者様向けの食種とし、1品240kcalを提供しています。
その他の対応
おやつ
食形態に応じ2種類のおやつ(焼き菓子・ゼリー系)を選択できます。
行事食
月に一度季節の食材を使用し、行事食を提供しています。
お誕生日
ムース系のケーキとジュース、バースデーカードを添えて提供しています。
放射線科
放射線科ではMRIのオープン検査を受けています。患者様ができるだけ苦痛がなく、質の高い画像を提供できるよう心がけております。MRI検査を通じて地域の患者様、医療機関の皆様のお役に立てるよう努めています。
使用装置
PHILIPS : Ingenia 1.5T Evolution